18.8 Diminish Approach
Approach Note に Diminish Chord を使うんだと想像できますよね。その通りです。
聴いて下さい。譜面より Octave 下で鳴らしています。違和感ないですよね。ごく自然。下の例だと青字の Diminish Chord のメロ (Top Note) が Approach Note。そこにメロを含む dim7 Chord を入れています。
Approach Note 全部にこの Approach が使えるかですが、残念ながら使えません。支配しているコード (Control Chord) の 2度、4度、♭6度、M7度の場合だけ使えると学校で教わりました。上の譜面で言うと CM7 と Dm7 が Control Chord になります。繰り返しますが、2度とか 4度とかはあくまでコードの Root から数えて 2度とか 4度です。C Major Scale の 2度とか 4度ではありません。
使える Control Chord は CM7, Dm7, Em7, FM7, G7, Am7 です。
上の例だと 1小節目のメロがドレミファです。CM7 から見てレの音は 2番目、ファは 4番目です。なので Diminish Approach が使えます。3小節目のメロはレミファソですが、ミとソは Dm7 の Root から見て 2度と 4度です。なのでここでも使えます。
皆さん気づかれたかもしれません。「メロがレとかファだったら Diatonic Approach ではないのか?」その通りです。Diatonic Approach も使えます。ここは曲調に合わせた選択になります。
下の譜面は有名なリフです。リフと言うのは主に曲の伴奏として繰り返されるフレーズのことです。元は英語の Refrain だと教わりましたが、本当かなと思っています。すぐ思いつく有名なリフは The Rolling Stones の Jumpin’ Jack Flash のギターです。ジャッジャーンジャジャジャ…..。これがイントロだけではなく、ボーカルが始まっても繰り返されます。あと、Michael Jackson の Thriller のリフ。
下の譜面は「ブラジル」と言う曲のリフです。正しくは「Aquarela do Brasil」。ブラジルの水彩画という意味です。聴いたことありますよね。このリフの Approach Note を Dim7 にしました。A♭dim7 のメロの A♭音は CM7 の♭6度です。B♭dim7 のメロの B♭音も Dm7 の♭6度です。
Diminish Approach の他に Chromatic Approach も使えます。Approach Note が次の音に半音でつながっているので。B6 というコードが出て来ましたが、これは次のコードが C6 なので、半音下がった B6 が出ています。同じように C♯m6 は次のコードが Dm6 なので半音下の C♯m6 になります。
ここまでは、私が学校で教わったこととそれをベースに私の理解していることを書きました。ただ、私自信納得していないことやわかっていないことがあり、皆さんを巻き込むために以下それを書いておきます。
✔️ なぜ Approach Note が 2度、4度、♭6度、M7度限定なのか?
学校ではこう教わりました。一方「実践コードワーク アレンジ編」は特に限定していません。3日間この理由を探していましたが、まだ見つかりません。
もう一つ、2度と4度は曖昧な書き方です。2度と言ったら M2 も m2 もあります。4度と言ったらP4 も -4 も +4 もあります。普通は M2 と P4 を想像しますが、m2 とか -4、+4 が出てくるケースがあるのかわかりません。屁理屈を言えば、Control Chord が Dominant 7th で Chord Scale が Altered なら ♭9th = m2 や、♯11th = -5 = +4 を持つと言えなくもないんですが、この曖昧さの理由が分からない。
✔️ Control Chord とその上に乗っかる Approach Note への Voicing が整合するのか?
Diatonic Approach なら白鍵ばっかりなので、Control Chord と上の Voicing が合うのか合わないのかあまり気にする必要もないと思います。Chromatic Approach はおじさんがカラオケでよく使うシャクリみたいなもので、半音のアプローチは Control Chord を気にしなくてもいいのかと思えます。
一方で、Diminish Approach になると Diminish Chord が臨時記号満載になるので、下で白鍵だけのコードを鳴らすと、半音でぶつかるところが出てきてしまい変だと思うことがあります。ここを理論としてどう折り合いをつけているのかがわかりません。
以上ですが、クッキリスッキリの説明ではなかったですね。このページの曖昧さはちょっと宿題にさせて下さい。Voicing を書くにつれ、不勉強が露呈してしまった感じなのでちょっと勉強して見ます。
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