06.5 Tensionとは
コードは Chord Tone + Tension Note でできています
コードをおしゃれにするのが Tension Note です。ここまで来ました。まずこれを見てください。
意外にしつこく説明します。
✔️ まず左上に C Major Chord と書いてあります。何で C とだけ書かなかったのか? C とだけ書くと Chord なのか Scale なのかはっきりしないためです。C音から 3度を重ねてコードを作っていくとこうなりますと言う説明です。Scale ではありませんが、3度を重ねる音は Scale 通りです。つまりは Diatonic。
✔️ Cから始まり 3度づつ重ねていくと 2 Octave で C に行き着きます。くだらないようでここは大事です。C Major Scale は 7音、つまり奇数の音でできています。ドレミファソラシ。すべて白鍵。奇数+奇数は偶数。 7+7 は偶数。だから 2 Octave で C に戻る。1 Octave では戻らない。だから、ドミソシと来たら、次はドミソではなくレファラになります。やっぱくだらないですか? とにかくここは押さえてください。
✔️ ドミソシが CM7 の構成音です。四和音の構成音を Chord Tone と言います。シは M7th と書いてあります。本当は 7th で良いのに。この悪しき慣習については「06.3 長調のコードの構造」で書きました。9th, 11th, 13th と書いてあるのが、Tension Note です。このようにコードというのは Chord Tone + Tension Note で出来上がっています。皆さんここで持つ疑問。なぜ Chord Tone で Tension Note なのか? なぜ Chord は音で、Tension は音符なのか? わかりません。わからないまま使っています。
✔️ 9th、11th、13th ですが、2nd、4th、6th と音名は同じです。では、2nd、4th、6th と言うことはあるのか? 言いません。コードなんですから、あくまで 3度堆積した度数で呼ぶ必要があります。とここでは一旦言い切っておきます。
✔️ ここも大切です。一つ一つの Note について、コードで言うときには以下の決め事を頭に入れておく必要があります。ここでは G7 を例にとって説明します。何で G7 なのかは追々わかります。
以下序数は上の五線譜の通りコード構成音。基数 (序数でない方) は音程です。混乱しやすいので。
Root | : | 特に気を付けることはありません。 |
3rd | : | 3rd と言ったら M3 (長3度) を指します。では m3 (短3度) はどう言うか? minor 3rd と言います。 |
5th | : | 単に 5th と言ったら P5 です。−5 (減5度) は♭5。+5 (増5度) は ♯5 です。♭5、♯5 の発音ですが、Fifth とは普通言いません。Flat five、Sharp five です。 |
7th | : | 単に 7th と言ったら m7 (短7度) です。M7 (長7度) は M7と書きます。7th に♭7th とか ♯7th とかはありません。7th (m7) を基準にすると、♭7th だと E音になり、♯7th だと M7になるからです。つまりは必要ない、と言うか 7th だけ m7 を王道にしておいて、更にそこから♭・♯ をつけたら、さすがに混乱する。 |
9th | : | 単に 9th と言ったら、M9 (長9度) です。なぜ音程が M9 なのか? Octave足すM2 (長2度) だからです。m9 (短9度) は ♭9th、+9 (増9度) は ♯9th と言います。 |
11th | : | 11th は Octave 足すP4 です。♯11th は Octave足す+4。♭11th はありません。B音になるので。 |
13th | : | 単に 13th は Octave足すM6 (長6度)。♭13thはありますが、♯13th はありません。7th (m7) と同じになってしまうので。ちなみに、Thirteenth と読むべきなんでしょうが、長いので普通はじゅうさんと言ってます。 |
呼び方に統一感がなく、結構ハチャメチャですね。minor 3rd なのに♭9 なのかよと思いません?
一つ補足しておきます。♭13 と ♯5 は同じ音です。A♭= G♯。どちらが一般的か? ♭13 です。呼び方の違いだけなのか? 理屈をこねるとすれば、四和音の上に♭13 が乗っかるのか、四和音の 5th が ♯5 に変化したのかと言う違い。ただ、♭13 を乗せる場合、大抵 5th は省略されているので実態は一緒ですね。
✔️ 13th まで積み上げるとドレミファソラシ と Scale 音が全部登場します。と言うことは、鍵盤のド からシまで全部一辺に押さえれば、コードになるのか? なりません。そんなこと言うなら Diatonic Chord は 13th まで積み上げると、どのコードもドレミファソラシすべてを含むので、どのコードもドレミファソラシになってしまいます。この辺次ページ以下で書いていきます。
✔️ 最後にハウツーを一つ。学校では、9th、11th、13th は Root の M2 上にできる minor Triad と覚えなさいと教わりました。CM7 だったら Root の M2 上が D。Dm Triad はレファラ (D, F, A)。これが CM7 の 9th、11th 、13th。完全なハウツーなんですが、結構使えます。
あるコードネームを言われたらすぐ Tension Note が出てこないといけないと学校の教科書には書いてあります。私には無理ですが。
This page originally written on 2021.01.07, revised on 2021.09.22
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