13.5 二次 Dominant の Chord Scale
おさらいをしておきます。二次 Dominant は Diatonic Chord を仮 Tonic としてそこに進む Dominant 7th です。Major Key の ニ次 Dominant は5つあります。
- A7 ⇨ Dm7
- B7 ⇨ Em7
- C7 ⇨ FM7
- D7 ⇨ G7
- E7 ⇨ Am7
二次 Dominant をやったときは、まず Chord Tone を五線譜に置いて空いているところに他の音符を置きました。「08.4 二次 Dominant は一時転調?」に書いたとおりです。Chord Tone 以外の音符を何にするかで2つの説があり、C Major Scale 音を置いたら 二次 Dominant は一時転調ではない。仮 Tonic の Scale 音を置いたら一時転調。このサイトは一時転調説を支持しています。
あのとき置いた音符が正に Chord Scale だったんですが、Chord Scale はやっていなかったので Chord Scale とは書けませんでした。もうやったことに Chord Scale の名前をつけるだけなのでちゃっちゃとやります。
結論を言ってしまうと、仮 Tonic が Major Chord なら Major Key の G7 と同じ。仮 Tonic が minor Chord なら minor Key にある G7 と同じです。
✔️ C7 (⇨ FM7)、D7 (⇨ G7)
- Mixolydian
- Lydian ♭7
- Phrygian ♯3
- Altered
- Combination of Diminish
Connected II の Chord Scale は Dorian です。当たり前と言ったら当たり前ですよね。仮 Tonic に向かう II – V – I なんですから、C Major Scale の Dm7 – G7 – CM7 の Dm7 と同じ Dorian になります。
✔️ A7 (⇨ Dm7)、B7 (⇨ Em7)、E7 (⇨ Am7)
- Phrygian ♯3
- Altered
- Combination of Diminish
Connected II の Chord Scale は Locrian です。minor II – V – I と同じです。
Natural minor も理屈は Major Scale と同じなんですが、一応書いておきます。Natural Minor Scale のニ次 Dominant は5つ。
- B♭7 ⇨ E♭M7
- C7 ⇨ Fm7
- D7 ⇨ Gm7
- E♭7 ⇨ A♭M7
- F7 ⇨ B♭7
✔️ B♭7 (⇨ E♭M7)、E♭7 (⇨ A♭M7)、F7 (⇨ B♭7)
- Mixolydian
- Lydian ♭7
- Phrygian ♯3
- Altered
- Combination of Diminish
Connected II は Dorian。
✔️ C7 (⇨ Fm7)、D7 (⇨ Gm7)
- Phrygian ♯3
- Altered
- Combination of Diminish
Connected II は Locrian。Connected II は仮 Tonic が Major Chord か minor Chord かで、Dorian と Locrian に分かれますが、私の拙い経験ではここは厳密ではありません。
ニ次 Dominant の Chord Scale はここまでなんですが、実は私に取って解けない謎が一つあります。他人の謎に付き合うほど暇ではないと言う方はどうぞスルーして下さい。
D7 ⇨ G7 についてです。上ではこの場合 G の Key に一時転調していると書いています。
これみておかしいと思いません? だって D7 が進む先の G7 は 7th が F♯ 音ではなく F音です。なぜこれが起こるかと言うと、仮 Tonic が M7 や m7 Chord なら Tonic 足りえますが、7th Chord は Tonic 足りえないからです。「一時転調説だからこうなるんだ」。いえいえ、D7 の Chord Tone 以外を C Major Scale 音で置いても同じです。
G7 の Chord Scale は借用しないなら Mixolydian です。と言うことは、G の Key ではなくその5度下の C の Key にいることになってしまう?
実は私のいた学校は D7 ⇨ G7 で使える Chord Scale は Mixolydian と Lydian ♭7 だけで他は使えないと教えていました。このサイトはこれを支持していませんが、何かこの辺に理由があるのかもと思っています。和声学では、D7 は Dominant ではなく Subdominant として扱っています。この辺が答えを出すきっかけになるのかとも。もし分かったらこのページに書き足します。多分書き足しは無理でしょう。
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