18.1 和声学から
私が和声学を知っているとはとっても言えません。勉強中です。和声学が本当に役に立つのかも分かっていませんが、その先に何か見えてくれれば良いと期待してます。
和声学は音の積み方とつなげ方を定めた音楽理論の一つです。クラシック音楽がベースになっています。芸大和声の場合、公理と言う守らないといけないルールがあり、Leading Tone (導音) の B音は必ず半音上の C に解決しないといけないとか、この場合にはこうだとかああだとかうるさいことがたくさんあり、それをかい潜って音を重ねてつないでいきます。
正直今の時代では完全に Okay だよねと言うことも和声学では禁じられます。Dominant Chord は Subdominant に進行できないと言うルールがありますが Pops では平気で出てきますし、D7 が進めるのは G7 だけだとか、音が 7度飛んではいけないと言うルールもじゃない曲はいっぱいあります。
その中で私なりに確かにそうだなと納得しているルールもあり、それをこのページであげておきたいと思います。
✔️ 3rd を重ねてはいけない
ドミソと言う Triad を 4声で鳴らすときにドとソは重ねても良いが、ミを重ねてはいけない。3rd はコードの性格を決めてしまう大切な音です。Root と Major 3rd なら C と言う Major Chord、minor 3rd なら Cm と言う minor Chord。長調と短調の分かれ道がこの 3rd です。なのでコードを鳴らすときに省略できません注。ちなみに 5th は和声楽によれば、「すべての和音を通じて、省略しうる構成音は第5音だけである」。
ではなぜこの大切な 3rd を重ねてはいけないのか? くどくなるからです。以前学校で曲を作って先生に聴いてもらったところ 3rd が重複していて、先生は「あんこが入りすぎた餅みたいだ」と言われました。それから 3rd には注意しているんですが、私の感じは「脂身の多すぎるトンカツ」です。ロースカツは適度な脂身が美味しいんですが、脂身が多いとくどくなります。3rd も重複されるとくどくなります。
注 : 3rd を意図的に省くパワーコードは別です。
✔️ 7th・9th も重ねてはいけない
7th と 9th も重複できません。芸大和声は 7th・9th と言うくくりではなく、「限定進行音」と言うくくりです。これには主に 7th・9th が入ります。上で書いた G7 の B音も、 3rd ですがこれもそうです。限定進行音とはこの音は次にはここに進行すると言うのが決まっている音です。G7 の 7th の F音や 9th の A音は限定進行音で次は必ず 2度下行します。性格が強いので 3rd と同じくくどくなります。
✔️ 9th は Root から 9度上に置かなといけない
G7 (9) は Root が G音で 9th は A音です。白鍵だと隣どうし。これを隣どおしにしてはいけない。9度上に置かないといけない。これ個人的には納得感があります。7th も 7th の F音と Root の G音が隣どおしですが、隣に置くことは和声楽でも Okay です。ただ、Root と 9th は隣に置くと 9th 感が薄れてしまうというか和音としてあまり綺麗には聴こえません。
もう一つ、長調では 3rd の下に 9th をおいてはいけないと言う公理があります。これは正直どうかなと言う気がしています。普通に綺麗に鳴ります。あくまで私にとってはですが。
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