07.3 minor Scale での Dominant 7th Chord の Tension
minor Scale の G7 の取れる Tension です
ページの題名が長くなってしまいました。言いたいことは、Major Scale での G7 と minor Scale でのG7 は取り扱いが違っていて、ここで書くのは minor Scale の G7 の Tension だということです。「Dominant 7th Chord」と長々書いたのは、Natural minor に B♭7th という Dominant ではない 7th Chord があるからです。
minor Key の G7 は Harmonic minor Scale で作るので、まず C Hm Scale をおきます。Natural minor には Leading Tone (B音) がないので B♭音を B音に変えた Hm Scale を作った。その結果 A♭音と B音に増2度という音程ができた。ここまでは今まで書いて来た通りです。 G7 は G音を Root にして 3度堆積していきます。言い換えると、一つ飛ばしで音を置いていきます。
青がコードトーン。赤が Scale 音の Tension Note。❌が Avoid Note です。しつこくなりますが、青と赤を合わせると C Hm Scale が出来上がります。
取れる Tension とは、
- Scale 音
- Chord Tone と 9th
- F音以外の Tritone 構成音
- G7 のみ全ての Altered Tension
まだ、黄緑は見ません。Scale 音の赤だけ見ます。
まず♭9th の A♭音です。C Hm の Diatonic ですが、1 Octave 落とすと、左隣の G音と正に半音=♭9th を作るので Tension 足りえません。
次に 11th の C音です。Diatonic ですが、3rd の B音と♭9th を作るのでダメです。
♭13th の E♭音は 5th の D音と♭9th を作るので、ダメです。
ただし、Dominant 7th の特徴は、
- Dominant 7th は全ての Altered Tension が取れる。
なので、上でダメだった♭9th と♭13th が復活します。加えて黄緑の ♯9th と♯11th も Tension になります。G7 の取れる Tension をまとめると以下のようになります。
♭9th | 9th | ♯9th | 11th | ♯11th | ♭13th | 13th | |
Major Key のG7 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
minor Key のG7 | ○ | ○ | ○ | ○ |
minor Key の G7 の取れる Tension は Altered Tension だけになります。
Attention please. Altered Tension の定義について。今まで Scale音は Natural Tension であって、Altered Tension ではないと言う前提で書いてきました。ただ、これだと上の説明と辻褄が合わなくなります。だって、♭9th と♭13th は Scale音 (Natural Tension) なのに、上では ♭9th と♭13th は Altered Tension だから救われて Tension になったと書いたので。
ここも音楽理論の曖昧なところだと思いますが、Altered Tension という場合は、Key とか Scale とか関係なく、♭9th、♯9th、♯11th、♭13th を指すようです。何か変ですね。ただ、多勢に無勢なのでそれに従います。
minor Scale の G7 が取れるのは Altered Scale 全部です
This page originally written on 2021.01.25, revised on 2021.10.20
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