Church Mode で使うコードの話です。約束事としては、

• 三度堆積の四和音を使う。本当は４度堆積和音も使うようなんですが、説明できません。学校でも三度堆積しかやっていません。
• 7th コードは Triad or 7th Sus4 コードに変えて使う。この理由は前ページで書きました。
• m7 (♭5) は使わない 。この理由ですが、7th と同じく Tritone を持っているからだと私は思います。

✔️ C Dorian

Am7 (♭5) は使えません。F音 Root で三度堆積した四和音は F7 ですが、7th は使えないので F と F7sus4 を併記します。音符を赤く塗りつぶしてあるのが特性音です。音符下の記号ですが、

• Ax：軸和音 (Axis)。Major Scale の Tonic 相当。
• CH：特性和音 (Character Chord)。Dominant 相当。
• S：副次和音 (Side Chord)。Subdominant 相当。

CH と S の違いは CH がコードの中に特性音を含み、Sは含んでいない点です。Ax が主役、CH が準主役、S は助演です。学校では曲の最初と最後は Ax。S より CH を多用すると教えてもらいました。当然出てくる疑問。「B♭M7 も特性音を含んでいる」。確かに。ただ CH は特性音を Triad の中に含まないといけません。理由はTriad が和音の基本だから、と書いてごまかそうと思いましたが理由になってないですね。わかりません。学校でも説明してくれなかったと思います。

✔️ C Phrygian

E♭7sus4。♭と ♯ がベタベタに付いていて目を覆いたくなりそうなコードです。♭の中に ♯ が一つだけありますが、3rd が半音上がって宙吊り (Suspended) になったので、♯ で書いています。

✔️ C Lydian

見ての通りです。

✔️ C Mixolydian

これも見ての通りです。

もう少し書きます。施法転換について。こう書くと難しそうですが、曲の途中で Mode を変更できるということです。あれ知ってます？ The Beatles の Norweigian Wood (ノルウェイの森）。

https://www.youtube.com/watch?v=Y_V6y1ZCg_8

原曲 Key は E ですが、C で書くと Aメロ (I once had a girl で始まる）が Mixolydian です。「girl」は E音。「She once had me」の 「She」がB♭音。「had」が A音です。これを満たす Scale は Mixolydian しかありません。サビ (She asked me to stay で始まる）が Dorian です。「She asked me to stay and told me to sit anywhere」の 「me」 が E♭音。「anywhere」のコードが Fm ではなく F  (A音を含む) です。E♭音と A音が出てくるのは Dorian です。

Mode 自体を変更するやり方の他に C Dorian を D Dorian に変えるやり方もあります。どっちも変えるのもありです。

ここまで書いたので、あと二つ書かせてください。一つは各 Mode の色彩に付いてです。色彩というか明るさと暗さ。略号で書きます。この感じは皆さんのほぼイメージ通りですね。

最後にもう一つ。 取れる Tension についてです。これは簡単で C Major Scale と同じです。例えば D Dorian の Dm7 は C Major Scale の IIm7 (2度m7) と同じです。つまり 9th、11th、13th。言い方を変えると、Dorian の最初のコード (Axis) は 9th, 11th, 13th が取れます。

同じように、F Lydian の FM7なら 9th、♯11th、13th。「では C Lydian の CM7 はどうなるのか？」その場合も同じです。Lydian は C Major Scale の第4音を起点とするので、起点になる CM7 は 9th、♯11th、13th。

Mode に 7th Chord はないので、7th 特有の Altered Tension は取れません。つまりは 9th と13th。上の Mixolydian の Axis は C ですが、四和音にすると C7。Mode では 7th を使わないので C。このコードが取れるのが 9th と 13th になります。簡単ですね。

Church Mode は Major Scale の派生なので、取れる Tension も同じという訳です。

This page originally written on 2021.03.12, revised on 2022.01.22