10.6 Modal Interchange Chord その 2
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いろいろな G7 があります
このページは G7 についてだけやります。「ピンと来ない」。私もModal Interchange で G7 を取り上げるとは思ってませんでしたが、この章を書いている途中で気が変わりました。普通 G7 について Modal Interchange に絡めて説明はしませんが、絡めた方がわかりやすいと勝手に思ったので。
ピンと来ない理由は、SDm のように Major Scale にはないコードが入ってくる訳ではなく、G7 そのままで入って来るからだと思います。「G7 が変わらないならやる必要ない」。いえいえ、前のページで書いたようにあるコードの奥では Chord Tone 以外の音がスタンバッています。コードは Chord Tone と Tension Note からできていますが、スタンバッている音から Tension Note ができるので G7 の奥にいるの音は大切です。
SDm は Major Scale に Natural minor Scale からできたコードを持って来るので、Nm Scale に SDm はありません。これに対して、G7 の場合は Major Scale と Nm Scale の両方が借用します。では C Major Scale が借用する G7 から。
✔️ まず借用しない G7 を復習を兼ねて書きます。もう Keyboard を出さなくても五線譜だけで良いですね。
![](https://i0.wp.com/shunkies.com/wp-content/uploads/2021/03/C-Major-Scale-for-G7.png?resize=900%2C143&ssl=1)
C Major Scale に乗っかった G7 です。青が Chord Tone、赤が Tension Note です。11th は 3rd と♭9 になるので Avoid Note。
✔️ 今度は C Harmonic minor に乗っかる G7 です。C Major Scale はこれを借用できます。
![](https://i0.wp.com/shunkies.com/wp-content/uploads/2021/03/CHm-Scale-for-G7.png?resize=900%2C142&ssl=1)
取れる Tension は ♭9th と♭13 です。
✔️ C Melodic minor に乗っかる G7 です。見てのとおりです。
![](https://i0.wp.com/shunkies.com/wp-content/uploads/2021/03/CMm-for-G7-1.png?resize=900%2C143&ssl=1)
✔️ C Melodic minor に乗っかる F7 です。
![](https://i0.wp.com/shunkies.com/wp-content/uploads/2021/03/CMm-Scale-for-F7-1.png?resize=900%2C142&ssl=1)
ごちゃごちゃ書きます。コード理論上、C Melodic minor Scale に乗っかる F7 を Major Scale の G7 として借用できることになっています。下に F7 を M2 上げて G7 にしたコードを書きました。
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コードを 5年勉強してきて (してきたつもり)これがわからない。今までは同じ度数のコードを借用してきたのに、ここで突然度数の違うコードを借用する。4度の F7 を5度の G7 として使う。これおかしくありません?
こんなのがありなら何でもありになってしまいます。「聴いた感じで使えるから使っている」。感じだけで済むなら理論なんか要らないですよね。ここはまだ謎です。
✔️ C Melodic minor に乗っかる B Altered です。
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上のF7 と同じパターン。B Altered を G Altered にしてしまう。
![](https://i0.wp.com/shunkies.com/wp-content/uploads/2021/03/G-Altered.png?resize=900%2C157&ssl=1)
納得感がないですね。ないんですが、Jazz ではすごく使うようで何かと言うと Altered。学校の先生も Altered と良く言ってました。Altered は 5音がありません。Chord Tone は Root、3rd、7th の3つ。後は全部 Altered Tension です。ちゃんと言うと、5th は ♭5 として入っているんですが、♯11th と ♭5 は同じで Altered では ♯11th と呼びます。♯ と ♭の両方が登場します。 Tension の名称に合わせて、こう書く慣行です。
「06.7 7th コードの Tension」の最後で、G7 が取れる ♯9th と ♯11th については Altered のところで説明すると書きましたが、これが答えです。一方でなんでそもそも Altered を引っ張ってこれるのかを私の数ヶ月の宿題にしましたが、これはまだ解けません
✔️ C Natural minor が借用できる G7
2つあります。一つは C Harmonic minor Scale から来た G7 です。CNm は G7 が作れないので CHm から G7 を引っ張ってきます。「G Phrygian ♯3 Chord Scale」と書いてありますが、まだやっていないので無視してください。♭9th と♭13th が使える Tension で 11th は Avoid Note です。
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もう一つは G Altered です。Natural 9th と Natural 13th が取れる G7 は Natural minor では使えません。C Natural minor ではG7の♭9th と♭13 が Scale 音です。Natural 9th と Natural 13th は ♭9th を作ってしまいます。今「06.7 7th コードの Tension」を読み返して見ると Major Scale の G7 と Natural minor Scale の G7 が取れる Tension の違いがはっきり書けていませんね。反省。
G7 の Tension をやった時「Dominant 7th は全ての Altered Tension が取れる」と書きました。Tension を見つける第一のアプローチは正にそれなんですが、Modal Interchange からのアプローチも可能です。やみくもに、G7 は全ての Altered Tension が取れると押し付けられるよりも、理論的だと思いません? ただ、私が上で書いたような疑問は残ったままなので、それが解けないと理論的だと胸を張れませんが。
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Major Scale 上の G7 は minor Scale の Tension も取れますが、逆はできません
This page originally written on 2021.03.16, revised on 2022.05.13
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