Ex-69 Blizzard のメロの 11th

松任谷由美さんの Bizzard です。頭サビの曲ですがこの曲のすごいところは アウフタクトの後の 1小節目の G音に Dm7 を当てたところでそれがこのサビに特別な雰囲気を与えているんだと思います。

原曲 Key は D ですが、C に直します。Audio のメロは譜面より Octave 上で鳴らしています。

https://www.youtube.com/watch?v=mChDBLd5SuQ

コードとコード進行はごく普通です。

  • 1 〜 2 小節: Tonic からではなく Subdominant の Dm7から始まり Dm7/G (=G7sus4) と言う Neutral Dominant に進み偽終止 (Deceptive Cadence) の Am7。
  • 3 〜 5 小節: E7 ⇨ Am7 は二次 Dominant の動き。A7 ⇨ Dm7 も同様。
  • 7 ⇨ 8 小節: 基本中の基本の II – V – I。

言ってみればベタなコード進行ですが、全然ベタには聴こえません。というか雰囲気が良く出てます。その理由は私の独断では 1小節目に Dm7 を当てたから。その結果メロの G音が Dm7 の 11th になっている。出だしはミファソです。普通ミファソのソに Dm7 は当てないと思います。

ちょっと試してみます。ちなみに G音は Cの Diatonic Chord (白鍵だけのコード)ならどのコードでも Avoid Note にはなりません。メロを Octave 下げます。

✔️ ベタなのはやっぱり C でしょう。C ⇨ Dm7/G ⇨ Am

✔️ Em7 ⇨ G7 ⇨ Am7。これも Tonic 感が強いですね。

✔️ FM7 ⇨ G7 ⇨ Am7。結構いけますね。原曲が Subdominant で入っているのと同じ Subdominant だから雰囲気が似ているんでしょう。

✔️ G7 ⇨ G7 ⇨ Am7。全然おかしくありませんが、コードが動かないので単調に聴こえます。

✔️ Am ⇨ G7 ⇨ Am7。これも単調です。聴き手に驚きがありません。

✔️ Bm7(♭5) ⇨ E7 ⇨ Am7。Am の II – V – I。なのでおかしくないんですが、ど真ん中の普通。

どうでしょう? やっぱり Dm7 が一番カッコいい。

長年サラリーマンで現在プロ作曲家志望です。

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