14. Whole Tone Scale
このサイトで扱う最後の Scale です。これを書いて全部で6つの Scale をやったことになります。
- Major Scale
- Natural minor Scale
- Melodic minor Scale
- Harmonic minor Scale
- Diminished Scale
- Whole Tone Scale
Attention please。上の Scale は Chord Scale ではありません。Mode でもありません。
Whole Tone Scale は日本語で全音音階と言います。他の Scale、たとえば Major Scale は全音と半音が混ざった Scale ですが、Whole Tone Scale は半音がありません。全て全音です。実際に一番使う G Whole Tone の五線譜です。

気が付きました? 7音音階ではなく6音音階です。Major Scale だと半音が 2つ入りますが、この Scale は全音だけでできているので Scale を構成する音が一つ減ってしまいました。
Whole Tone Scale が出てくる一番有名な曲は Stevie Wonder の You are the sunshine of my life のイントロだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=3wZ_b_uUAdQ
私は長い間よくこんな浮遊感のあるイントロが作れたもんだ。さすが天才。と思っていましたが、学校に入って Whole Tone Scale を習ったとき、まんまだと思った覚えがあります。本当は著作権の関係で譜面を出してはいけない筈なので、Whole Tone Scale として譜面を出します。C の Key で。

皆さん F Clef (ヘ音記号) は得意でしょうか? F Clef は G7 (♯5) を鳴らしています。G7+ とも書きますが、Whole Tone Scale では (♯5) の方が一般的なようです。感じつかめました? 個人的には非常に好きな Scale です。
Whole Tone Scale の特徴です。
2種類しかない
G Whole Tone でも A Whole Tone でも B Whole Tone でも構成音はまったく同じです。それはそうですよね。全部全音なんですから。もう一種類は G♯ Whole Tone になります。
調性が希薄
Whole Tone Scale はすべての音が全音で並んでいるので、皆平等です。Major Scale のように主役や脇役のような区別がありません。区別がないということは調性がないということです。ただ実際にはよく使われる G Whole Tone でコードを作ると G7 に似た感じになります。Tritone もありますし。Whole Tone Scale 自体に調性はありませんが、実際曲の中で使われると調性は薄めですが持っているように聴こえます。

調性が希薄だとどんな感じで聴こえるでしょうか? 私は浮遊感です。
Avoid Note がない
全音なんですから Avoid Note はありません。
長々使えない
The Jazz Theory Book にも書いてありますが、短く使う Scale です。私の解釈ですが、Whole Tone Scale は聴いている人が Major Scale or Natural minor Scale にいると感じている中での彩りであって、長々やると訳がわからなくなってしまいます。
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