03.4 音程の数え方その3
完全音程・長短音程の他に増減音程があります
今まで、 C Major Scale と C minor Scale 内の音程を見てきました。C を1度の音として、他の音との音程を見たので全ての Scale 構成音との組み合わせはやりませんでしたが、結論的に言えば、C Major Scale と C minor Scale を構成する2つの音の組み合わせには長短音程と完全音程があり、一つだけ Tritone (増4度=減5度) があります。
ごめんなさい。もう一つあります。これが最後です。増減音程です。「それはもうやった」。残念ながらまだ残ってます。やったのは完全音程が半音増えたり減ったりした時の増減音程ですが、残っているのは長音程が半音増えたり、短音程が半音減ったりした場合の増減音程です。はっきり言ってほとんど出てきませんが、皆無かと言うとそうでもないので書いておきます。
分かりやすいように、鍵盤をおきます。
例えば、C と D (ドとレ)の音程は長2度 (Major 2nd)。黒鍵が挟まっています。D (レ) を増減させてみます。D (レ) を半音上げると、長2度+半音で増2度になります。英語では Augmented 2ndです。Dは何に変化したのか? D♯ です。「それ普通 E♭というのでは?」。確かに。ただ、ここの書き振りは D (レ) を動かすとしているので、その場合は D♯。C と D♯ の音程は増2度です。絶対こう言われます。「それって短3度 (minor 3rd) だよね」そのとおりです。増2度 (Augmented 2nd) は短3度 (minor 3rd) と同じです。ただ、ここでは D が D♯に変化したと捉えるので増2度になります。
分かりました? わからないことはないが、納得感がないと思います。では、これでどうでしょう? C Harmonic minor Scale を例にとります。
この Scale はまだ説明していません。今まで minor Scale で出してきたのは、Natural minor Scale だけです。また Scale を上のドまで書いたのは、Scale を音で理解するには上のドまで書かないと雰囲気が伝わらないと思ったからです。
Natural minor Scale (自然短音階) と Harmonic minor Scale (和声的短音階) の違いは第7音 (7th) です。Natural minor Scale の 7thは B♭ ですが、Harmonic minor Scale の 7th は B です。「何で違うんだ」。これ後々書いていくので、今は気にしないで下さい。今押さえるべきところは、B♭が B に変化したということです。
では、B とその下の A♭の音程は何度ですか? 「短3度 (minor 3rd)」。違います。正解は「増2度 (Augmented 2nd) です。なぜか? もともと B♭だった音が、半音右にずれて B になったからです。どうです? 納得してくれました?
次に減の音程です。C と D (ドとレ)は長2度 (Major 2nd) 。D が半音下がると D♭となり (C♯ではありません) 音程は短2度 (minor 2nd) になります。更に D♭から半音下がると D♭♭になります。D のダブルフラット。これ C ですよね。さすがにこの場合ダブルフラットとは言わずに C と言うと思います。というか、それ以前に 減2度がどういう場合にできるのか思い浮かびません。
音程のまとめをします。
完全音程・長短音程の半音外側にあるのが増減音程です
This page originally written on 2020.12.20, revised on 2021.08.27
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