Ex-07.【王道進行】君がいるだけで

この曲がカッコいいのは、✔︎ 頭サビ ✔︎ 頭 Subdominant ✔︎ Major 曲 ✔︎ 頭王道進行

この前テレビを見ていたらこの曲が流れていました。言わずと知れた米米 Club の「君がいるだけで」です。久しぶりに聴いて相変わらずカッコいい。その時、「あれ、この曲出だしが王道進行だ」と思いました。ちょっと掘ってみようかなと思って、Apple Music でまた聴いて手元にある Song Book も見てみました。

まず、聴いてみてください。

https://www.youtube.com/watch?v=xGccMCNqTik

この曲のカッコ良さは4つだと思っています。

✔︎ 頭サビ

今では頭サビは超普通というか既に時代遅れ感もありますが、やっぱり秀逸なサビを頭に持って来られるとカッコ良い。これで聴く気満々になります。

✔︎ 頭 SD

頭が FM7 始まり。つまりは Subdominant (SD) 始まりです。ソラシドで始まるメロなんですから ベタなコード付けとしては Tonic を置きたくなりますが、敢えて SD から初めているのでベタ感がない。

✔︎ Major 曲

minor ではなく Major な曲でこれだけ聴かせられるのはすばらしい。普通 minor 曲の方が感情とか思いを乗っけ易いので世の中 minor 曲の方が多いと感じていますが、これだけ正々堂々の Major 曲は半端な才能では作れない。

✔︎ 頭王道進行

この曲の頭サビ部分ですが、皆さんコード何入れます? 私が入れた一番ベタなコードは、

気が付かれました? FM7 – G7 – Em7 – Am7 の繰り返し。これ王道進行と呼ばれるコード進行です。これを 3回繰り返します。王道進行のゴン攻め。

王道進行はとっくの昔に書いたと思っていましたが、今このサイトをチェックしたら、ちゃんとは書いていませんでした。FM7 – G7 – Em7 – Am7 の進行は刺さる進行と言われていて王道進行という名前がついています。理論的に言うならまず SD (Subdominant) の FM7 が来てそのあと G7 から Deceptive Cadence で Em7 に行き同じ Tonic の Am7 に進行します。Em7 の切ない感じがいいですね。王道進行の曲はいっぱいあり、今思いつくだけでも

  • 「いとしのエリー」のサビ (♫ 笑ってもっと Baby)
  • 「瞳をとじて」のサビ (♫ 瞳をとじて君を描くよ)
  • 「どんな時も」のサビ (♫ 好きなものは好きと)
  • 「卒業写真」のサビ (♫ 人混みに流されて)
  • 「愛になる」のサビ (♫ 愛はやさしく愛は悲しく)
  • 「オリビアを聴きながら」のサビ (♫ 出逢った頃はこんな日が来るとは思わずにいた)
  • 「悲しみが止まらない」のサビ (♫ I can’t stop the loneliness)
  • 「HANABI」のサビ (♫ 決して捕まえることができない花火のような光だとしたって)
  • 「Hello」by ヒゲダンの Aメロ (♫ アンバランスな BGM 歌い出した僕ら)

とにかくいっぱいあります。王道進行の FM7 が Dm7 になっているケースもありますが、どっちも SD なので Dm7 でも王道進行という捉え方でいいと思います。

また、Em7 を E7 に代えて E7 – Am7 と Am7 に進む 2次 Dominant にする例もあります。スピッツ ロビンソンのサビ (♫ 誰も触れない二人だけの国) は FM7 – G7 – E7 – Am7 進行です。

ネットにもいっぱい出てます。興味ある方はそちらへ。ここでは話を進めます。

さて、上の王道進行に手を加えるとすればどうしますか?

これどうでしょう。Am7 を A7 に代え、FM7 を Dm7 に代えました。これもベタなんですが、Am7 を A7 というニ次 Dominant に代えました。王道進行は全て Diatonic Chord なので、二次 Dominant を置くことで少し違う色合いを出します。そうなると A7 が進むのは FM7 ではなく Dm7 なので、FM7 を Dm7 に代えました。理論上は A7 – Dm7 なんですが、実際には A7 – FM7 でもおかしくありません。

その上で適当に Tension Note を入れました。

言い訳をしておくと今鳴らしたのは全部左手でコードを押さえて、右手でメロを弾いています。これコードとメロを区別して聴いてもらうのが目的なので、曲として人に聴かせるものではありません。その辺わかってますという言い訳。

では本物はどうか? Shinko Music の歌本を参考に音源を聴いてコード付しました。

小節線の上に番号が振ってあります。これを参照して書きます。アウフタクトで始まる次の小節を 1小節目にしています。

✔️ 1 小節目

Dm7 で始めるか FM7 で始めるかは好みの問題です。F/G (F on G) ですが、G7 の Dominant 臭さを和らげる方法として F/G (F on G) とか Dm/G (Dm on G) とかが良く出てきます。G7sus4 とほぼ同じで Leading Tone の B音を鳴らさないことで B音が C音に進行する Dominant 感を薄めます。コード理論は G7 なしには語れませんが、実際 G7 は結構避けられていると思います。

✔️ 小節目

王道進行だと Em7 ですが、同じ Tonic の CM7を置いています。明るい曲なので Em7 の 切ない感じを避け思いっきり明るく CM7 を持って来ています。

✔️ 小節目

ここは Em7 を持って来ました。テイストを変えた。その次の Am7 – A♭7 – F/G ですが、これわかります? まず押さえないといけないのは、F/G (F on G) というコードは F という SD なのか G という Dominant なのかという点です。これは G です。Bass にある G がコードの性格を代表します。なのでここは Am7 – A♭7 – G という動き。そうなると A♭7 はわかりますよね。G に向かう裏コード (D7 の代理コード)。これでベースラインが、A – A♭ – G と半音下行でスムーズな動きになります。

王道進行は覚えておいて損はありません

長年サラリーマンで現在プロ作曲家志望です。

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