Ex-12. 【I-VI-II-V】 Influência do Jazz
Influência do Jazz を知っている方はブラジル音楽好き以外では少ないと思います。ここ 2〜3日もっと知られた曲で典型的な I-VI-II-V 進行の曲がないか頭を巡らしていましたが、出てこないのでとりあえずこの曲を出します。
Influência do Jazz は Carlos Lyra が作った曲です。ボサノバ黎明期から活躍されている。Carlos Lyra が作った曲で誰もが知っている曲があります。Você e Eu (You and I、あなたと私)。Jazz Player もたくさん取り上げています。Influência do Jazz は直訳するとジャズの影響。ジャズの影響でサンバがダメになってしまったと言う内容です。この Aメロが典型的 I – VI – II – V。
まずは原曲から。ギターを弾いているのが Carlos Lyra。Yamaha の Silent Guitar を使っていますね。
https://www.youtube.com/watch?v=8iBA34wf4v8
Aメロだけをピアノにしました。原曲 Key は D ですが、C に直しました。
まずお断りしておかないといけないのは、上の譜面のコードは原曲とは少し違います。原曲は流石に I – VI – II – V を Aメロの最後まで繰り返す芸のないことはやっていません。もっと後で原曲のコードも出します。
以下注釈です。
- II から始まっています。II – V – I – VI。
- 4小節づつ並べるとコードネームは同じです (Tension の違いは無視してください)。
- Am7 ではなく A7 を使っています。Dm7 に向かう 2次 Dominant。
- Dm7 に 9th を入れるのはボサノバでは定番です。
- 2小節目の G7 は Tension が 13th から♭13th に移っています。これもボサノバでは定番。8小節目の A7 が 9th から ♭9th に移っっているのも同じです。
- CM7 には 9th を入れていませんが、メロが下の方でなっているので 9th を入れるスペースがなかったと言うことです。
- 13小節目は Dm7 のルートのクリシェです。メロがドばっかりで短調になるのでコードの動きで色をつけました。
どうでしょう? コードの動きに抵抗感はありませんよね。II – V – I – VI の繰り返しで単調かと言えば、そうかなとも思いますが、単調感は薄いんじゃないかなと思います。
さて、Songbook Bosa Nova に載っているコードです。
8小節目の C6 は Am7 と同じ構成音です。II – V – I -VI を2回続けたので 9小節目で Gm7 と言う 2次 Dominant の Connected II に飛んでいます。
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