Ex-55 「ひこうき雲」の Gm
松任谷由実さんの荒井由美時代の「ひこうき雲」です。メロは全て Diatonic (白鍵) です。
https://www.youtube.com/watch?v=9HInQDjCCRc
原曲 Key は E♭ですが、C に直します。端折った楽譜です。耳コピなので参考程度に。でてくるコードですが、青枠の Gm 以外は全て Diatonic です。Slash Chord として表示したのは Bass がその音を鳴らしているからですが、Bass は Chord Tone を鳴らしているのでコードとしては分子の方 (F/E だったら F) を見てもらえば Okay です。
コードは C・Dm・Em・F・G7・Am で C の Key の Diatonic Chord が Bm7(♭5) 以外全部入っています。Tonic としては C より Em の方が多く出てきます。曲調に合わせた選択なんだと思います。
一つだけ Non Diatonic Chord が出てきます。青枠の Gm。曲の中で一番盛り上がるところに Gm を入れてきています。
この Gm は、Gm7 – C7 – FM7 と進む二次 Dominant の Connected II の Gm7 です。言い換えると、FM7 を仮 Tonic と見做した II – V -I。ただ、青枠は Gm – Gm/C – FM7。と私には聴こえます。C7 をもろに鳴らすのではなく、Bass で C を鳴らして上はそのまま。上がそのままでも Gm を構成する G音は C7 の 5th、B♭音は C7 の 7th、D音は C7 の 9th なので、全然違和感はありません。というか C7 をもろ出しするのはスムーズではないと多分考えて、Bass の動きで 薄い C7 感を出しているように聴こえます。
この曲は基本小節に一つのコードを当てていますが、この小説だけいろんなコードが鳴り響くとうるさく聴こえるのでこのような手法を取ったんだと思います。
曲の一番盛り上がるところで、唯一の Non Diatonic Chord。すごく効果的に使われています。
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